お知らせ
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作成日:2011/12/04
経営分析 Y点 が 1000点以上 の事業所



平成23年12月4日 日曜日

 

 建設業経営事項審査の一部、経営分析が 1,000点以上の事業所はいったいどんな

経営をしているのだろうか ? 書いてみたいと思います。

 

 経営分析が 1,000点以上の事業所というのは、通常ではごく一部の事業所で特別

な事業所とお考えだと思いますが、はたしてそうなのでしょうか ? それは正確なので

しょうか ? 事業資金に大きく 「 余裕 」 があり、毎年大きな利益を確保している

「 優良企業 」 だけなのでしょうか ? 事業資金も小さく、利益もさほど計上できない

事業所は 「 絶対に無理 」 なのでしょうか ? これをお読みの皆さんはどうお考え

でしょうか ? 私のお客さんの例で少し書いてみたいと思います。

 

 私のお客さんで経営審査を申請させていただいているのは約50事業所でそのうち1割

6事業所が経営分析1,000点以上です。この比率が多い少ないは別問題で、どうすれ

ば1,000点以上になるか参考にして下さい。

 

 資本金   10,000千円 会社設立後10年の会社で見ますと

 

 資産合計    67,000千円

 負債合計    35,800千円

 利益剰余金   21,200千円

 純資産合計   31,200千円

 

 売上合計   260,000千円

 売上総利益   50,000千円

 営業利益     6,000千円

 経常利益     7,000千円

 当期利益     4,900千円

 

 前年度・前々年度の内容にもよりますが、この会社で経営分析 Y点 は

1,025点 でした。

 

 ところが次の年今年は、建設業界は皆さんご存じの通り、工事が少なく、利益も確保で

きず、次のようになってしまいました。

 

 資産合計    49,900千円

 負債合計    19,100千円

 利益剰余金   20,800千円

 純資産合計   30,800千円

 

 売上合計   190,000千円

 売上総利益   38,000千円

 営業赤字     4,000千円

 経常赤字     1,200千円

 当期赤字       400千円

 

 売上合計で70,000千円、売上総利益で12,000千円、営業利益は10,000

千円も少なくなり、営業赤字になってしまいました。経常利益も・当期利益も赤字で、

社長さんにしてみたら、経営分析の点数が低くなるので 「 減価償却 」 の一部をし

ないで、なんとか 「 黒字 」 にして欲しかったみたいですが、私は 「 決算 」 が

こうなった以上は、 「 へたに小細工 」 するより、ありのままの方が良いですよ。

それに来年の税金が 「 安くなりますから 」 と話しました。

 

 この内容で、経営分析 Y点は どうなったか ?  1,040点 と 15点アップ

しました。

 

 さすがにこれには 「 びっくり 」 したようですが、経営分析というのは、こういう

ものなのです。

 私は 「 格好より 」 「 実利 」 を優先しますから、経営分析の点数が上がり、

翌年の税金が 「 安くなる 」 これにこしたことはないと考えております。

 

 もう1社は、売上高も少ないですが、純資産合計も少なく、ごく普通の会社で営業も経

常も当期も、少しですが赤字であっても、1,000点 以上の会社もあります。

 

 これらの事業所で共通事項は 当然と言えば当然ですが 「 負債が少ない 」 という

ことです。そして 「 手形を発行していない 」 ということです。

 借入金が少ないため十分な資金はありませんが、それぞれが工夫をしながら毎月努力し

ておられます。

 

 私が考えるに、もちろん例外はありますが資金にたっぷり 「 余裕がほしい 」 とか、

 「 翌月以降の支払いが不安だから ? 」 現金・預金を十分確保していないと ?

どうも、このように考えて経営されている人は、経営審査において 経営分析 Y点 は

「 低く 」 なりがちみたいです。

 

「 シンプル イズ ベスト 」 みたいです。

 

 地元の経済誌に 「 Y点ランキング 」 と大きく書かれて掲載される建設業者さん

にとって、上 ? か下 ? か も大切でしょうが、1,000点以上あれば、上も下も

関係ないと私は考えております。

 

 経営分析 Y点が 1,000点以上 あれば、どれほど経営は 「 楽 」 だろうにと、

お考えの人もあろうかと思いますが、実態は私のお客さんを見るまでもなく、それは

「 幻 」 です。 「 幻想です 」

 事業を経営している以上は、いつまでたっても 「 楽 」 にはならないのです。

 悲しいかなこれも現実ですが、点数である以上は 「 1,000点以上 」 の方が

ベストです。

 実は私のお客さんの中には、あえて 1,000点以上 にならないように指導してい

る会社があるのも事実です。それはそれなりに理由があるのですが、それを除けば高

いにこしたことはありません。

 

 中にはこれを読んで 「 頭が痛い 」 とか、私の会社も 1,000点以上 にした

いと希望される会社さんもあるかと思います。

 

 経営分析 Y点 1,000点以上を希望される会社さんは神田事務所に 「 声 」

をかけていただけば、これから 「 どう対処していけば ? 」 のヒントをコンサル

していきます。

 「 難しい ? 」 「 私には無理 」 は考える必要がありません。誰でも出来ます。

 簡単ではありませんが苦しいのは事実です。

 

 確かに苦しいけれど、それなりに 「 実りがある 」 のも事実です。相談していた

だければ、日頃からそのようにコンサルタントをしております。

 

 

 

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